聴覚障害

先日、「聴覚に障害あり」という方からのご予約があり、「滞在時の外出中になんかあったらLINEもらえればリアルタイムでやりとりできますよ」と伝えたところ喜ばれた。今回は結果的に使うことはなかったけれど、LINEでのやりとりができるというのはひとつの安心素材なのかもしれない。

「おすすめされたお店が臨時休業だけど、他のおすすめある?」とか「帰るの遅くなりそう」とか「キッチンに調理器具ある?」とか、滞在中のゲストからの入電は日頃からよくある。そういう小さなやりとりを聴覚障害のかたは諦めざるを得ない局面が多いのかもしれないな、と思った。

以前、英語しか話せない海外勢の話を私が日本語に訳し、手話ができる日本人ゲストが手話に訳すという伝言ゲームを使って聴覚障害の方も含めて楽しい会話をしたことがある。

自分は大学で言語学を専攻していた。その際に手話は学ぶ機会がなかったけれど、点字を打つ授業は受けていた(余談だが、点字を打つのには点字器というものに紙を挟んで、針でぷすぷすと穴を開けるように凹を作ってゆく。そして読むときは表裏を逆にして、凸の部分を触って読む。つまり打つのと読むのは逆になるわけで、そこがとても面白い〜!!!と今も思っている)。自分は言語を話したい欲求というよりも、コミュニケーションツールとしての言語だったり、言語と文化の関係性に興味がある。

ゲストハウスに居て思うのは、手話も英語のようなコミュニケーションツールのひとつで、身につければ話せる仲間がぐんと増えそう。そして話せなくとも、伝えたいという思いが双方にあれば、それこそ身振り手振りで楽しい時間は過ごせる。みんなそれぞれに得意、不得意があるのを前提として、そういういろんな人がテーブルをかこめるゲストハウスというのは、やっぱり面白いよな、と思った。

飯室でした

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