小回りのきく操縦を
口を開けると、コロナの話題になる。形の見えないものに怯え、ときに「もう大丈夫なのでは」などと勝手な情報に踊らされる。
「今、コロナウィルスの影響をいち早く受けているひとは、ザックリと人口全体の2〜3割程度だと予想します。」と書いている人がいた。大事な話はその後に続いてゆくわけだし、加えていうとその数字の信憑性すら明らかではないんだけれど、仮にこれが信憑性のあるデータだとすれば、自分としてはかなりの驚きだったりする。
というのも、宿泊業を営んでいる自分は完全にその2~3割に属している。旦那の珈琲屋だって喫茶営業をやめ、テイクアウトもせず、豆売りとオンラインストアだけに切り替えていて、この2~3割に属している。もちろん「いつも通り出社してます。どちらかというとちょっと忙しいくらい」と答えたひともいるけれど、糸あやつり人形劇団という若干特殊な職業であるうちの両親も、マイム俳優という肩書きの上の兄も、そして周りを見渡しても飲食店やアーティストなど自営業の友だちが多いがゆえに、感覚的には半数以上がコロナの影響を受けながらやりくりしているような気がしていた。
時間がたつにつれて、影響を受けるひとが次第に多数になっていくという説にわたしも同意。すでに影響を受けている私もだけれど、そうそうに身辺を整理する必要があると思う。泥舟かもしれないけれど(笑)、家族という最小単位で小回りのきく操縦ができるのはメリット。宿の根幹を見直し、暮らしを考え直し、これからどう生きてゆくのかを見つめ直す。今、それをするタイミングなのだろう。
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