近隣店舗と日常のやりとりを増やそう
4月10日(金)、私の住み働く長野市にもコロナの感染者が出た(正確にいうと、すでに1名でてはいたんだけれども、その方の濃厚接触者は家族のみだったので、あまり大きな余波は感じていなかった)。2症例目として感染の詳細が長野市なり保健所なりから公表される前に、SNSでは勤務先やその職場での立ち位置的なものも騒がれた。その後ひらかれた保健所の会見では発症者は匿名のまま「濃厚接触者として従業員41名+同居人2名、その他不特定の方々」という発表(後に保健所は、不特定の出入りが会ったということで職場名を発表した。加えて発症が確認された日を訂正してきたので従業員としては半減の訂正をした。これに関してもモヤモヤが禁じ得ないが、ここでは割愛)。どちらにしてもこれはさすがに多すぎだろう…という濃厚接触者の数。発熱しても出勤をしていたということだけれども、職場として日々の検温をさせるだとか手を打てたことはあっただろう…なんて心の中で思ったので、自分の思いは棚に上げてか、と言われるかもしれないし、このお店の肩を持ったりするほど情報もしらないけれど、SNS上で匿名で飛び交う誹謗中傷には大きく心を痛める。
1166バックパッカーズの一時的休館を決めたときは、ここまでの恐怖を想像していなかった。「スタッフに払う給与がなぁ…」とか「固定費はいろいろとかかるしなぁ」とか「もう予約はいってる日もあるしなぁ」とか休館に踏み切らない言い訳はけっこうできて。その時の判断材料のなかで天秤にかけた時に針は休館に傾いたわけだけれど、その時は両者の重さの違いはけっこう微妙だった。しかしながら今のの現状を見た時に、もし営業していたら、もしうちの宿が感染を中継していたら、と思うともう胃がえぐれるような思い。そのまま廃業してスタッフには一生給料を払えなかっただろうし、こ十年培った近隣住人や旅人からの信頼はゼロになるだろうし、会ったこともない方から後ろ指を刺されてしまうだろうし、もしかしたら誰かが命を落とす、それを中継していた可能性もある。
主はみなそれぞれに、迷いながら、たいして相談もできないままに、スピード感を持って選択をせねばならない瞬間が多々ある。それでもどんな選択をするか、主は責任を持たねばならないし、その覚悟がなければ主には慣れないのだなぁ、と思った。だからこそ、日常から近隣店舗の主どうしでコミュニケーションを取り、それぞれの業務内容や何を大切にして営業しているのか、そういうことをお互いに雑談しあい、今回のような有事の際に「で、うちどうしたらいいと思う?」と声を掛け合いたい。
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