好きと嫌いは紙一重
ハタチくらいの時、スーツを来たおじさんたちが勤める事務所の一角で、その施設にかかってくる代表電話をとるアルバイトをしていたことがあります。施設というのは大阪市にある某水族館(ってもう、名前伏せてられてませんが)。初めて電話をとるとき、若干手が震えました。ハタチですから。
慣れてくると、だいたい電話口で聞かれることもパターンが読めてきて、わからなければ保留&転送という技もあったので、それほど困らなくなってきて(余談ですが、電話口で「魚偏に花って書いてなんて読むの?」なんて問い合わせもかかってくるんですよ、水族館の代表電話って)。
で、今の話。宿を初めてすぐのころ、ゲストを迎えるのにそれほど緊張した覚えはありませんでした。どちらかというと、友達を迎えるくらいのワクワクとした気持ちだけで。今、書きながら思ったのですが、そういう気持ちって大切だな、と。そういうワクワクした気持ちがベースにあった上で、のお話。
雪の少ない今年の冬。少ないというより、ない。ゆえに冬の宿泊者のマジョリティになる海外勢からの予約はパッタリと途絶えて、おそらく長野市内のゲストハウスは例年より売り上げを落としているんではないかしら。予約サイト経由の日本人旅行者を考えても、1166バックパッカーズより安いところは今やたくさんあるので、そっちに流れることが多いはず。ところが、そういう中でも予約サイト経由で1166バックパッカーズに決めてくれる人がいて、加えてリピータの方々や、友達に勧められて〜と、わざわざ泊まりにきてくれるひとの比率がとても高い。
宿を初めて10年。開業時よりも、今の方がよっぽど緊張している気がする。わざわざ来てくれた人が「あぁ、やっぱり来てよかった」と思ってくれるか、否か。今日もリピータのかたとの再会や、共通の知人が紹介してくれた方との出会い、そういったワクワクした気持ちと、緊張が入り混じるなかで宿にいます。
1166 バックパッカーズ
素泊まり・相部屋・1泊からお泊まりいただけるゲストハウスです。ひとつだけ個室もあります。
「夜中通して飲むぞー!」というような宿ではないような気がします。かといって交流のない空気の停滞した宿でもないと思っています。慌ただしい日常から離れ、自分自身と対話をしたり、ゆっくり読書を楽しんだり、気の合う人とおしゃべりをしたり。新しい世界が気になりだした皆さまの隣で、同じ景色を見させていただきながら、必要とあらばときにそっと背中を押せるような宿でありたいと思っています。スタッフ一同、皆様とお会いできる日を楽しみにしております。
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