西町のはなし

 1166バックパッカーズのある長野市西町で十数年振りに餅つきが復活した。音頭を取ってくれたのは、同じ通りの和菓子屋・豆暦さん。うちは午前中に子供の参観日があったために少し遅れて到着したところ、1回目の餅つきが終わったところ。西町のおじさまたちは日本酒を前に楽しくおしゃべりし、ご婦人たちがにこやかにそしてまめまめしく働き、子供たちは走り回り、ここだけ ぽっと暖かさで包まれたような雰囲気でした。宿の玄関でちょうど市内散策にでるというデンマークの女子に声をかけ、一緒に参加。おじさまたちに女子を紹介するとあっという間に彼女の周りにはひとが集い、「どっから来たの」「餅つきしたことある?」など質問をあび、餅を勧められ、日本酒を勧められ、戸隠のスキーを勧められ、ビールを勧められ。もちろん餅つきも勧められ。

 自分はこの町で宿を初めて10年だけれど、特に自分発信では未だ何もできず。時折西町六畳フリーマーケットを開催する隣人のビトケ氏もそうだけれど、こうして同世代(といったら、豆暦さんに失礼だな…)のひとたちが「何かをやろう」と声を上げてくれるのがすごく嬉しく、たくましいなぁって。若い人が増え、自分たちのできるペースでゆっくりと、地域住民に寄り添いながら、新しい波を立てる。それを、昔からこの町に住んでいる方々が「いいねぇ」と言ってくれる。自分はなかなかそういうのができない人間だけれども、いつかなにかできればな、と思っています。

 まずはノミニケーションが必要か…

1166 バックパッカーズ

素泊まり・相部屋・1泊からお泊まりいただけるゲストハウスです。ひとつだけ個室もあります。

「夜中通して飲むぞー!」というような宿ではないような気がします。かといって交流のない空気の停滞した宿でもないと思っています。慌ただしい日常から離れ、自分自身と対話をしたり、ゆっくり読書を楽しんだり、気の合う人とおしゃべりをしたり。新しい世界が気になりだした皆さまの隣で、同じ景色を見させていただきながら、必要とあらばときにそっと背中を押せるような宿でありたいと思っています。スタッフ一同、皆様とお会いできる日を楽しみにしております。

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