静観
このブログを読んでくださっている方のなかには、今、観光業界がけっこうな危機に立っていることに気づいている方も多いと思う。
原因はいろいろとある。こちらは、長野県長野市にあるゲストハウスですが、オリンピックを前にしたデフレで宿業界全体の価格が崩れてきたしわ寄せは、ゲストハウスにもきている。京都や東京を見ると一泊千円を切っているところも多々ある。長野市はそこまでの値崩れこそしていないが、それなら値崩れしている東京や金沢に泊まって、日帰りで長野に行くか、というJR乗り放題のパスを持った海外勢は山ほどいると思う。
そしてこの冬の雪不足。スキー場で雪ではなく雨に降られ、翌日の予定を変更していった海外勢も多々。
そして今、最大の関心ごとのひとつでもあるコロナウィルス。今ほどニュースで見ましたが、台湾も日本渡航レベル2を出したそう。
短期的な閑散期であれば少しの辛抱だが、事はどうやらそんなに楽観視できないようだ。廃業率はどんどん上がっているというニュースも見る。そんな状況下で、必死に、真剣に自分の宿をどう続けてゆくか向き合っているひとたちがいる。もちろん、うちもそう。その一方でこういうタイミングにおいて「ゲストハウスってまちづくりになんか有効っぽい」とか「空き家対策にゲストハウスっていいんでしょ」と行政や、完全に別の業種の方が言いだすことに違和感を感じる。
ただ、それでもうまく行くかもしれないし、そもそもそれをどーのこーのいう資格は私は持ってない。ゆえに、どうでもいいわけなんだけれども、それでもやっぱり、安易に「ゲストハウス開業してみたらいっか」みたいに言われると、自分(たち)の悲喜交々をあっさりと片付けられたようで、あまり気持ちのいいもんではないな、と思った日でした。
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