「上がったり、下がったり」

7月の末から宿を再開して、月ごとに少しずつ調子が上向きになっていて、11月の前半なんかは "コロナ前に戻るのも時間の問題だな〜" なんてちょっぴり思えたりする経営状況でした。しかしながらやっぱり未曾有の事態、そんなに易々とは元に戻らせてはくれませんよね。この2週間ほどで全国的に検査陽性者が増え、長野県でも増え、殊に長野市でも検査陽性者数が二桁になる日が続いています。一方でグラフの「退院・療養解除数」や「重症者数」を見ると必要以上に不安になる必要はなく、常日頃からできる対策をきっちりすることが基本だよな、なんて思ったりもしますが、まぁ、それはあくまでも個人的な見解で。宿屋の主としては、少し違う軸で判断すべきな気もしています。

観光、宿泊というのは、非日常を味わうためのもの。少なくとも1166バックパッカーズに来られる方の多くはそういう部分を楽しみに来られていると思います。今の状況でそういった楽しみ方が充分にできるのかと頭を悩ませたり、またSNSなんかを見ると匿名なひとたちが「(陽性者数があがっているのは)go to のせいだ」と書いていたり。その意見の信憑性がどうのこうのという問題とは別の次元でそう考えている人がいるのは事実。宿泊者がそういう考えの人たちと接する可能性があるなかで、気持ちよく旅をしていただけるだろうかとか、宿の近所の住むひとたちはやはり今は平穏に暮らしたいというのが本音なのかもしれないな、とか、前例のないこの事態にどう決断をしてよいのか、いろんな思いを巡らせています。

とりあえず、この2週間くらいはすでにいただいている予約の方に、「このような状況下ゆえにお取り消し料金はいただいていませんので、無理のないご判断を」とご連絡することにしました。また直近で予約が入っていない日はおやすみすることも視野にいれつつ。土曜日なども(まぁ、満室になるような雰囲気ではありませんが)引き続きベッド数を間引いて営業したいと思っています。

4月頃にも書いたのですが、店をやっているひとたちはそれぞれの状況のなかで、いくつもの決断をし続けないといけない。各店で客層、立地、雇用のあるなし、経営状況など状況が違うために出す答えも違ってくると思います。どんな決断をするにせよ、各店主はいろいろと考えた結果だと思うので、それを温かく見守ってほしいし、温かく見守ってゆきたい。そんな風に思っています。

それにしてもコロナに頭を悩まされ始めてからもうすぐ1年が経とうとしているんですね。長いな〜

飯室

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