住処は変えてもいい

 先月、こっそりと公式サイトのなかに「移住相談」というメニューを追加した。

https://1166bp.com/naganoijyu

 開業したころから、自分のなかで「移住」というキーワードとゲストハウスは非常に相性がいいと思っている。

 誤解を恐れずに言うと、誰でも彼でも「移住したらいいじゃん」とは思っていない。今住む土地が一番いいのかもしれないし、そうでなくとも移住先の土地が好きになる保障もない。一方で「移住を考えてみる」ことは、誰にでも開かれれていればよいなと私は思う。

 私自身は兵庫県に生まれ、大学卒業までをそこで暮らした。別に移住欲はなかったけれど、卒業後の進路として偶然にも海外で働くことになり、3年間過ごした。海外での生活は勤めてはいたものの正に旅の延長線上のようなものだった。ホームステイもしたし、社長の自宅に転がり込んだり、社員寮、同僚とのフラットシェア、ゲストハウスのドミトリーから出勤していたこともあった。自分名義でアパートを借りたのも海外が初めてだったし、長期で休暇が取れたら旅先で一軒家を借りたこともあった。そんな生活も、もう18年も前のこと。

 

 帰国してからは就職が縁となり長野県民になった。途中、県内の引っ越しや一時滞在的に首都圏・札幌と住んだこともあったが、今も長野県民。おそらくこれからも。

そんな感じで、流れるように自分は住処を変えてきた。人付き合いが苦手だったり、自分の居場所をうまく見つけられなかったあの頃を振り返ると、「移住」とは言わずとも「住処を変えていい」と思えていたことで、だいぶ救われたんだと思う。

 話を元に戻します。

 

 「移住を考えてみる」ことは、誰にでも開かれれていればよいなと私は思う。自分が心地よく住める場所を探しながら、旅するように住処を変えてみていい。

 冒頭にも触れたように、やはりゲストハウスは移住と相性がいい。前にゲストが言っていた「ビジネスホテルでは自室に戻った途端に旅が一旦終了するけれど、ゲストハウスでは夜も旅が続く」という言葉がずっと残っている。旅をしながら、移住を考える。そんな人の窓口になれれば、と思っています。

 飯室でした

(縦書きが見づらい…と言う意見をちょうだいしたので、横書きにしてみます)

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