長野市、移住相談窓口

 「実家出たことないし、親を説得できるか…」「東京に彼氏いるんだけれど、大丈夫かなー」「引っ越したとして仕事ありますかね」などなど、1166バックパッカーズには20代後半くらいの "移住予備軍" からの相談が舞い込む。いや、相談というのも何か違う。当の本人たちは、別に回答を我々に求めているわけではなく、それぞれの現状を教えてくれている、という感じだ。

 私は大学を出てから10年の間に20度引っ越した。これは同じ市内での引っ越しも含めての数。都市でいうと、当時 実家のあった兵庫県を出た後は、バンクーバー(カナダ)、バンフ(カナダ)、モントリオール(カナダ)、ブリスベン(オーストラリア)、タスマニア(オーストラリア)、松本市、上高地、横浜、長野市、札幌市…住んだのはこのくらいだろうか。ただ、どれも就職や結婚など、それなりの理由があっての引っ越しだった。自分が彼・彼女たちくらいの年齢(かつ単身)だったとして、仕事も決まっていない地にエイヤっと引っ越しできるだろうか。

 逆に考えると、エイヤっと踏み切れない事情は何か。それは冒頭にも書いたように、家庭の事情や、友人知人、そして仕事( ≒ お金)の悩みが多いのか。こういう悩みは自分で考えても大して進展はしないけれども、我々のような初見のような人が解決できる問題でもない。そう思いつつも、意外に「聞いてもらう」だけで一歩前進するような場面もある。そんなことを開業してから10年感じてきた。(実際に、1166バックパッカーズに泊まりながら仕事を探した人や、仕事を探していたわけでもないけれども見つけてしまったひとたちも少なくない)。

 ということで、「移住相談窓口」というのを立ち上げてみた。相談方法はオンラインか実際に泊まりにくるかの2択。交通費も時間もかからないので、「とりあえず現地の人と繋がりたい」という場合に使える。そうはいっても実際にそれぞれの目で見るのは重要。お泊まりのプランでは我々が町歩きに連れ出し、日々の生活目線で町をご案内したい。

 私自身「移住最高!」「地方都市最高!」みたいには特に思っていなくって、それぞれに合う場所・合わない場所は無限に存在していると思う。私は長野市で心地よく生活しているけれども、私にとって他にもきっと心地よく生活できる土地はあると思うし、逆に合わないなぁという場所も多いのかもしれない。人それぞれに。ただ、今生活している場所が合わないなぁ、と思ったときに、場所を変えるという選択肢はみんなが持っていればいいな、と思ったりする。

 飯室でした。

https://1166bp.com/naganoijyu

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